春を元気に乗りきる身近な薬膳
春って気持ちの良い季節のはずなのに、なんとなくだるくて気分が晴れない、すぐイライラしてしまう…そんな不調を経験している方も多いのではないでしょうか。
病院に行くほどではないけれどなんとなく不調が続いているという方は、毎日の食事に薬膳の考え方をちょい足しする方法でセルフケアしてみましょう。
〇なぜ春に気分が沈んだり、イライラしたりするの?
薬膳の基本となる考え方に五行論があります。五行論とは自然界も人体もすべての5つの要素が互いに助け合ったり抑制しあったりしながら、絶妙なバランスを保っているという考え方です。
五行論にはさまざまな分類がありますが、今回はその中の「五臓(肝・心・脾・肺・腎)」にスポットをあててご紹介します。
この五臓とは現代医学の臓器の名称ではありません。それぞれが体の機能維持のための概念です。
例えば、「肝(かん)」は気や血の巡りをよくし、血を蓄え、血流をコントロールします。
春のストレスはこの「肝」と関わりが深いとされています。
一年の中でも特に春は、環境の変化などでストレスを感じやすい季節です。様々な感情を調節している肝は春が近づくにつれ自然と活発になりすぎて熱を帯び、気(=生きるためのエネルギー)の巡りが滞りやすい状態になります。これがイライラの症状へとつながります。このイライラが慢性的になると「肝」と助け合うような関係にある「心(しん)」に影響が及んで「心」の気の巡りも悪くなり不眠や疲労感、動悸といった症状がでることがあります。
よって、4月~5月に感情の起伏がみられる方は、「肝」や「心」に異常が出ている可能性があります。「肝」・「心」をいたわる食事をすることが大事です。
〇「肝」を落ち着かせ「心」を養う食材を摂ろう
まずは肝を落ち着かせ熱をとることが大切。それには「肝」の気を補いめぐりを整える食材がおすすめです。
ストレスがたまって心が沈んでいると感じるなら、「心」を穏やかに保つ食材もとりいれましょう。
【肝の気を補い巡らせる食材】
あさり、しじみ、セリ、ニラ、セロリ、豚肉、らっきょう、ヨモギ、みかん・レモンなどの柑橘類、酢
【心を落ち着かせ正常に働かせる食材】
春きゃべつ、チンゲンサイ、ウド、フキノトウ、菜の花、タラの芽、大葉、春菊、みつば、ひじき、ウーロン茶、紅茶、コーヒー、ジャスミン茶、緑茶
薬膳は特殊なものと敬遠されがちですが、材料が生薬でなくてもこういった身近な食材も立派な薬膳となります。この食材を全部摂ろうとする必要はありません。毎日の食事に1つか2つ取り入れてみるぐらいでOKです。
ぜひご自分の体と心にあった食事で、笑顔の春を迎えましょう。
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