咳に用いる漢方薬|上伊那郡辰野町よつば薬局

query_builder 2020/10/13
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咳に用いる漢方薬をご紹介します。


咳は、ほこりや煙などの異物が刺激となって起こる生体防御反応です。無理に止めることはよくない場合もありますが、咳が出て眠れなかったり、長期間続いて体力を消耗してしまうと、きちんとお薬で対処する必要があるかと思います。


咳にもいろいろな分類があります。痰の出ない乾いた咳を「乾性咳嗽」、痰を伴う湿った咳を「湿性咳嗽」と呼びます。また、3週間以内までを「急性」、3~8週間は「遷延性」、8週以上続く場合を「慢性」と分類されます。西洋薬では脳の咳中枢を抑える薬や、痰を軟らかくして切れやすくする薬などが用いられます。


漢方では、まず「麦門冬湯(ばくもんどうとう)」が有名です。麦門冬はジャノヒゲの根で、口の中を潤す働きがあります。ですので、麦門冬湯は「口が渇いて、顔を真っ赤にして咳き込む」方や「痰の切れにくい咳が出る」方に用いられます。喉がいがらっぽい、声がかすれる、妊娠中の咳にも有用です。


喉に異物感があったり、気分が塞ぎ込みがちの方の咳の方には「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」や「柴朴湯(さいぼくとう)」を考慮していきます。これらは気の流れが滞っている「気滞(きたい)・気鬱(きうつ)」を改善する薬で、「蘇葉(そよう)」「厚朴(こうぼく)」といった香りの強い生薬が体の気の巡りをよくして、気持ちを晴れやかにするとともに咳も鎮めていきます。


長引く咳は咳喘息や肺結核などの病気が隠れている場合もありますが、病院で「異常がない」とされてしまった咳は、是非1度漢方薬をお試し下さい。

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